月曜日, 2月 12, 2007

ちょっと思ったことがあったので。

↓は勝手にリンクです。ウチ弱小だからどうせバレないでしょ!
という楽観的予測に基づいております。

ラノベのほうが売れる現状ってなんなの?(カジ速)
という記事を見かけまして、この中でライトノベルの中の絵の意義が
ぐちゃぐちゃと語られていたので、のっかってみます。
ちなみに先に言っておきますが今回の記事はあんまり面白さはないです。

さて、で、ライトノベルと絵の関係についてのお話です。

ライトノベルの(世間一般的に言われる)一番の特徴は「絵がある」ことです。
最近は絵がなくてもファンタジーチックなら全部ライトノベルにひっくるめられる
場合も多いですが。

それは定義が広するんじゃないかと個人的には思うのですが、
まぁそれはおいといて、

「絵がある」ことで何がメリットになるのかというと
一つは「イメージのズレがなくなる」ということです。

要するに皆が皆読んでいる時に同じキャラクターを
思い浮かべてくれる、ということですね。
これは上の記事でも指摘されていることです。

ただ、これとは別に書き手側のメリットとして
「細かくキャラクターや背景を描写しなくていい」というのがあるんです。
一々、例えばキャラクターであったら
「彼女の鼻筋は通り、目はパッチリとしている。
 髪の毛は薄い水色といったところだろうか。
 前髪は同じ高さで切りそろえられた上からカチューシャのような
 白いバンドかなにかで押さえられており、後ろ髪は腰に達するほど長い」
などと長々と説明する必要がないわけです。
なお、今のは「かんなぎ」(漫画)(おもしろい)(今度レビューします)のナギを
僕が非常に簡単に書いただけです。それでもコレだけ長くなるわけです。

で、このキャラクター描写であったり背景描写なんですが、
はっきりいってしまえば読むのがダルい。
そんなことだから想像力が育まれないのだ・・・等
色々言われる方もおられますが、 ダルいものはダルい。これ真実。
これが絵なら一瞬です。百聞は一見に如かずとはこのことなりけり。

それともう一つ問題があります。
本気で本の中のことを想像しながら読み込もうと思ったら
一人一人に対して、そして場面場面に対して
「イメージをする=読むのをやめて(読みながら)考える」必要があります。
これだとやっぱり多少集中がそれますし、おまけに
紹介の間は話が進まないわけです。特に一遍に何人も新しいキャラクターが
出てきたりする場合や、場面転換が起きた場合、
数ページかけてそいつらを紹介する必要があるんです。

これの何が最悪って、物語のテンポが悪くなるんですよ。
紹介中は話進みませんから、話がぶつ切りになります。

ここで絵があるとどうなるのか。
絵のおかげでそのあたりの描写を全部後に回せます。
絵の情報量ってのはおそらく3~4ページ・・・下手をすればそれ以上の
文章に匹敵しますので。

そして、各々の紹介は絵を利用して軽く(大抵後で補完されています)
済ませておくことで、緊迫感のあるシーンだけを集中して書けるため
物語に入り込みやすいくなりますし、一気に勢いに任せて読むことができます。

ちなみに「指輪物語」・・・英語だと「ロード・オブ・ザ・リング」(本)が
細かすぎる描写でテンポを悪くしているいい例ですね。
その辺の本屋に行けば簡単に見つかると思うので
ぜひ最初のほうを立ち読みででも読んでみていただきたいのですが、
もうテンポ最悪。細かい風景描写だけで延々と2~3ページ続いたりと、
正直読めたもんではないです。(このへんきっと叩かれるんだろうなぁ・・・)

まぁ、指輪物語批判という暴挙はこのへんにしておきましょう。
どうせ後で僕が叩かれるでしょうし。後が超怖い。ガクブル。

もちろん話しの流れの中でのキャラ紹介が非常に上手な作家さんは多いですし、
そこが作家の腕の見せ所だろうとおっしゃる方も多いとは思います。
最初の「イメージがぶれない」というのも読者に自由な想像を許さない
(この言い方カッコいい!)という面からみれば短所でもありますし。

ただ、僕は作家の全員が全員流れの中で上手く
登場人物を紹介する必要はないと思いますし、
軽く読む分には絵で想像してしまった方が楽に読めて都合がいいので
そういった意味でライトノベルにおける絵っていうのは
とてもいい表現形式だと思いますね。

でも漫画やライトノベルばっかり読んでると僕みたいになっちゃうので、
ここを見ている若い方は色々普通の小説の名作を読みましょうね。
手遅れになっちゃいますよ。

ライトノベルでも色々あるっていうのはよくわかりますが、
一つのジャンルを読んでいるだけだと見えないものって沢山ありますから。
それに名作には名作といわれるだけの理由があるんですよ、やっぱり。
たまにはライトノベル以外にも手を出しましょう。
映画とか本とか演劇とか何でもいいですから。

まー僕も人の事言える立場じゃないんですがね・・・。
反省も込めて、ってことで一言。

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