ラノベ とある魔術の禁書目録ぱーと１

「とある魔術の禁書目録」　著：鎌池和馬　　電撃文庫　１１巻～
ジャンル：魔法＆超科学

この作品を簡単に説明するなら
「無駄に熱い」（褒め言葉です）です。
著者のデビュー作ということもあり、正直 文章の繰り返しがジャマだったり、
無駄な描写やシーンが多かったり、 勢いだけでなんとかしたり、
と欠点も多いです。特に二巻がきついです。
色々と詰め込みすぎてメインテーマがかすれすぎです。
あの巻に関してはイベントを半分くらいにしたらキレイに収まると思います。

で、長所ですが、シナリオとしての長所は
時折みせる急展開から一気にクライマックスに持っていくときの
盛り上げ方と、読者の予想を裏切る結末のつけ方の二点です。
コレはうまい。特に一巻はうならされました。

また、キャラクターはアホな部分と真面目な部分がうまい事混ざり合って
なかなかいい味出してます。コメディ部分はステキにアホです。
（褒め言葉です）
（褒め言葉ですってつければ何書いてもいい気がしてきました）

文章は巻が増えるに従って読みやすくなりますし、ライトノベルらしい
ラブコメ、バカなかけあい、派手な演出は十分楽しめる作品だと思います。
ライトノベルの王道的作品ってカンジ？
（～ってカンジ？ってつけると文章が途端にバカっぽくなりますね）

ただ、この著者は巻ごとにテーマを持って作品を書かれているので、
たまに台詞が押し付けがましかったり、奇麗事だったりしますが
「俺はコレを書きたいんだぁぁぁ！！｣
という著者の想いが作品に深みを与えていると思います。
ま、悪い方向に向かっている事も多いんですがね・・・。

僕はかなり好きな作品ですが、テーマ性が強く、巻ごとに
主要キャラがガラッと変わる作品なので、巻ごとの面白さのムラも
激しいため、好みが分かれる作品だと思います。なので
読もうと思った方は買う前にちょっと目を通してみた方がいいと思います。

僕と同じく社会的にアウトな方々はさっさと買いましょう。
悩んでいる暇があればとっとと財布から金を出せ！
（気持ちはハートマン軍曹）