土曜日, 3月 10, 2007

ライトノベルが面白くないと言われる原因

今回は真面目な記事です。
ライトノベルに興味がない方を置いてきぼりにする気満々です。
ということでライトノベルに興味がない方は
他の記事を読んだらいいんじゃないかな!かな!

さて、ライトノベルはしばしば「中身が薄い」と批判されます。
ライトノベル好きな僕ですが、全部が全部とは言わないものの、
これには同意せざるを得ません。
なぜか。答えは簡単。ライトノベルは続きが書けるから、です。

普通、本は一冊、多くて上中下の三冊です。
歴史物だと史実に基づいているのと、全ての出来事が関連して
いるのとが原因でもっと長くなる傾向がありますが、
基本的に一つの物語を一~三冊の巻に収めます。
この短い、原稿用紙で言えば300~1500枚程度に
物語を収めるため、小説家は言葉を削り、
描きたいエピソードを削り、会話を削り、伏線を削り、
その結果残された一握りの話が本になります。

ライトノベルにはこれがない・・・とまではいいませんが、
少なくとも話を削る基準が普通の本に比べて緩い
そして作家は続きがあることがわかっているので、
書きたいようにエピソードを書けます。
残したいように伏線を残せます。
自由にキャラに会話をさせることができます。

これが、中身の薄さに直結するのです。
基本的に、長い物語を書くには相当の力量が必要です。
というか、物語が長くなる場合、
本来なら長く書かなければいけない理由が必要なのです。
例えば歴史物なら史実の存在が理由になります。

ただ、ライトノベルの場合はそれがない作品が非常に多い。
だから毎回事件が起きては
それに巻き込まれるといった単調な話になりがちです。
シリーズ全体を通しての盛り上がり方が
計算されていない場合も多いです。
話をダレさせないために後だし的に現われる設定や
登場人物もしばしば見かけます。

そしてまた、長く書かなければいけない理由がないため、
シリーズ全体を通して見た時に必要ない話、
例えば物語の進行に影響を与えない話や
作者が書きたいように書いただけの、
読者の興味を全くそそらない話が増えます。
そしてこういった必要のない話が増えてしまうことで、
結果的に読者に「中身が薄い」と思われてしまうのです。

ただ同時にこれらが魅力になっている作品があるわけです。
沢山の掛け合いで引き出されるキャラの魅力。
長くなるからこそ張れる、思いもよらない壮大な伏線。
書き手がどんどん上手くなる作品も見かけます。
だらだらと続いていた作品がささいなきっかけから
大化けするのを見ることだってあります。
そしてまた、
「この登場人物達が動く物語をもっと読みたい!!」
と思ったときに、それが可能なのも
ライトノベルならではの魅力なのです。

その魅力のため、僕は今日もライトノベルを読むのです。
お、なんかカッコいい締め方だ!(<台無し)

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